『幸福の智恵 クタドゥグ・ビリグ』訳者による内容紹介ブログ

11世紀後半、中央アジアでテュルク(トルコ)語を用いて書かれた現存する最古の著書『幸福の知恵 クタドゥグ・ビリグ』の内容紹介ブログです。著者のユースフ・ハース・ハージブは自身の出生地(ベラサグン)がある現在のキルギス共和国で紙幣の肖像に描かれています。11世紀に書かれた書物ではありますが、詩で語られた言葉には現在でも人々の生き方の道しるべになるものがたくさん含まれています。

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このところ、体調不良のため更新ができず申し訳ございません。体調をみつつ、少しずつ更新できればと思っています。現存する『クタドゥク・ビリグ』について『クタドゥグ・ビリグ』のユースフ自筆の原本は早くに失われてしまい、現代まで残っていません。しかし、幸いにも『 ...

本書『幸福の智恵 クタドゥグ・ビリグ』の題名について、解説させていただきます。前回のブログ、智恵と知識についてで著者ユースフが考える智恵と知識の違いを紹介いたしました。そこで智恵は生まれながらにしてその人にそなわる先天的なものであり、知識は生まれてその人 ...

満月は、さらに国王に尋ねました。「善人は悪人になれるのでしょうか?その悪人に善の痕跡は残るのでしょうか?」国王は答えます。「善人には二種類いる。一つは、生まれつき善人で、正しい行いを続けていく。もう一つは、善人をまねているだけの者である。もし彼が悪人と交 ...

満月はまた日の出王に聞きました。「陛下のみ名はなにゆえ日の出王と申されるのですか?」国王は答えます。「ある聖者が余のために命名したのだ。彼は余の天性を赤い太陽になぞらえたのだ。一つめに、太陽は丸く輝き欠けることはない、燦燦たる光は永劫に変わらない。余の天 ...

日の出王は、非常に聡明で英知ある王でした。勇敢で誇り高く、その威光は全世界に及んでいました。そして悪人に対して厳しく罰する公明正大な人間でした。日の出王は、人間として必要な二つの美徳を備え、日と月のように世界を照らしていました。しかし、そんな王にも悩みが ...

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