こんにちは。私は、『幸福の智恵 クタドゥグ・ビリグ』の日本語全訳を行った山田ゆかりです。2010年まで中国北京大学の修士課程で歴史学を学んでおりましたが、その当時の知人から中央アジア史上重要な書物と紹介をうけ、クタドゥグ・ビリグの中国語訳に出会いました。(詳しくは、翻訳本の訳者あとがきをご覧ください。)
その後、約7年かけて翻訳校正を繰り返し、2018年8月に明石書店から出版にいたりました。この日本語全訳本は、中国語翻訳本を底本に初稿を作り、多くの協力者の支援により英訳、現代ウイグル語訳、カラ・ハーン朝テュルク語原文を参照し完成したものです。
(テュルクなのに、なぜ中国語から翻訳なの?という点については次回説明します。)

ところが日本語翻訳本の出版後、「この本は宗教本なの?聖書みたいなもの?」「厚い本だし難しそう。」「テュルクって何?」という反響がありました。中央アジアは日本人にとってあまり馴染みのある国ではありません。その上、騎馬民族で多様な文化、部族、民族、宗教が入り混じっており、簡単に説明できるものではありません。海で囲まれた島の中で生まれ育った日本人が考える「歴史」からすると、全く異質なもので、私自身もこの本の翻訳にあたりこれらを理解するのに大変苦労しました。
(私は中国近現代史が専門で、中央アジア史は専門外でした。)
そこでこのブログを立ち上げ、『幸福の智恵』の内容紹介を中心に、テュルク(トルコ)の民族の歴史、文化などを発信することにしました。わたしもこのブログを書くことでさらに深く学んでいきたいと思っています。あわせて皆さまの本書への理解やテュルクへの関心を高めていただければと思っております。